公開日:2023/11/14

最終更新日:2026/1/5

エンボス加工フィルムで摩擦軽減・滑り性向上|用途別に解説

エンボスフィルムで滑り性・摩擦軽減

フィルム表面の摩擦軽減や滑り性の向上は、
搬送性・作業性・製品品質に直結する重要な要素です。

エンボス加工フィルムは、表面に微細な凹凸を付与することで、
摩擦係数を物理的に低減できる手法として、
多くの産業用途で採用されています。

本記事では、
エンボス加工フィルムが摩擦軽減・滑り性向上にどのように寄与するのかを、
用途・設計視点で解説します。

摩擦軽減・滑り性が求められるフィルム用途

搬送・ハンドリング用途

・フィルム同士の貼り付き防止
・ロール搬送時の引っ掛かり防止
・自動化ラインでの安定搬送

摩擦が高いと、蛇行・詰まり・静電トラブルが発生しやすくなります。

積層・ラミネート工程

・フィルム重ね時の滑り性確保
・作業者の取り扱い性向上
・表面傷の発生抑制

エンボスフィルムで摩擦が低減する仕組み

接触面積の低減

エンボスフィルムで接触面積の低下・滑り性の付与・摩擦軽減を実現する仕組みの図解イメージ

エンボス加工により、
フィルム表面は全面接触から点接触に近い状態になります。

これにより、
・静摩擦係数の低下
・動摩擦の安定化
が起こり、滑り性が向上します。


類似の機能として、「離型性の向上」があります。
こちらは下記リンクをご参照ください。

空気層の形成

エンボスフィルムで空気層を付与する原理のイメージ図

エンボス凹凸の間に微細な空気層が形成され、
吸着や密着が起こりにくくなる点も摩擦低減に寄与します。

滑り性を左右するエンボス設計要素

エンボス形状

豊富なエンボス柄パターン

・点状
・ダイヤ柄
・ランダムマット
など、形状により摩擦低減効果と表面安定性のバランスが変わります。

当社では100種類以上のエンボスパターンを用意しており、ご要望に応じて適切な柄をご選択いただけます。

エンボス深さ・ピッチ

使用方法やフィルムが接触する相手材などに応じて、
・エンボスが深すぎる→引っ掛かりが出る場合あり
・エンボスが浅すぎる→摩擦低減効果が不足
といったことが生じるなど、

機能が最も効果的に発現するためには用途や相手材に応じた最適な設計が重要です。
当社では、同じエンボスパターンでも使用結果に応じて深さの微細な調整も可能です。

基材との組み合わせ

PET / PP / PC / PI など、剛性や耐熱性など基材の違いに応じて、
同じエンボス加工をしていても滑り性は変化します。


当社は独自工法のハードエンボス加工により、様々なフィルム素材にエンボス可能です。
ご要望や試験結果に応じた基材をご選択いただけます。

素材を変えずに、添加剤を使用せずに摩擦軽減という選択肢

従来、摩擦軽減には
・シリコンコーティング
・滑剤添加
といった方法が用いられてきました。

エンボス加工フィルムは、
・表面処理剤不要
・摩耗による性能低下が起こりにくい
という点を強みとしており、
物理構造による滑り性付与が可能です。
 
設備や工法を変更せずに、エンボス加工(フィルム)をプラスするだけで、滑り性・摩擦軽減を実現できます。

当社では小ロットでの対応も承っておりますので、ごく一部の工程での摩擦軽減・滑り性向上にも対応可能です。

エンボス加工フィルムの採用事例(代表例)

・搬送用保護フィルム
・工業材料用中間フィルム
・粘着加工前工程の作業改善用途

摩擦低減により、
・作業効率向上
・不良低減
・自動化対応
といった効果を得られます。


その他の使用事例は、下記をご参照ください。

FAQ

滑り性を重視すると、フィルムに傷が付きやすくなりませんか?

PETなど剛性のあるフィルムにエンボス加工することで、滑り性と表面保護性の両立が可能です。

シリコンや潤剤を使用した場合との違いは何ですか?

エンボス加工は、
添加剤や薬剤に頼らず物理構造で摩擦を低減できる点が特長です。

・摩耗による性能低下が起こりにくい
・揮発・移行・汚染リスクが少ない
といったメリットがあります。

摩擦軽減と離型性は同じ考え方ですか?

関連はありますが、完全に同じではありません。
摩擦軽減は「滑りやすさ」、離型性は「剥がれやすさ」に重点があります。
エンボス設計により、両立させることも可能です。

合同樹脂工業のエンボス加工フィルム

合同樹脂工業では、
摩擦軽減・滑り性向上を目的としたエンボス加工に多く対応しています。

・100種以上のエンボスパターン
・滑り性重視の設計
・小ロット・試作対応
を強みとして、用途・課題に応じた最適な提案が可能です。

まとめ|摩擦軽減には「エンボス設計」が効く

エンボス加工フィルムは、
摩擦軽減・滑り性向上を安定して実現できる手法です。

添加剤・薬剤に頼らず、
用途に合わせた設計ができる点が大きな特長です。

設備や工法を変更せずに、エンボス加工(フィルム)をプラスするだけで、滑り性・摩擦軽減を実現できます。
当社では小ロットでの対応も承っておりますので、ごく一部の工程での摩擦軽減・滑り性向上にも対応可能です。

執筆者について

本記事は、半世紀以上にわたりエンボス加工専業で取り組んできた合同樹脂工業の技術知見をもとに解説しています。 

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「視覚遮断が必要な場所での最適なフィルムってどう選べばいい?」 
「どんな柄・素材を選べば良い?」 
 
といったお悩みがあれば、合同樹脂工業へご相談ください。 
用途や条件に応じた最適なエンボスフィルムの提案・サンプルのご提供も可能です。

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