公開日:2025/5/14
最終更新日:2026/1/19
離型フィルム・剥離フィルムとは?離型紙との違いや“エンボス離型セパレータ”による機能性アップの秘密を徹底解説

先日のブログ「PETフィルムとは?特徴やメリット、エンボス加工事例、環境対応をご紹介!」でPETフィルムの基本と活用についてお話ししました。
※まだご覧になられていない方はぜひ上記リンクからご確認ください。
今回は、PETフィルムと密接に関連する「離型フィルム」について、基本から応用、そして“エンボスセパレーター”による機能性アップの仕組みまで、分かりやすく解説します。
「離型紙との違いは?」「“エンボスセパレーター”って何?」「どんな素材やメリットがあるの?」――こうした疑問をお持ちの方はぜひご覧ください。
離型フィルムは、工業、医療、建設、日常用品などの多くの場所で広く使用されています。
これらは製品の製造、保護、ラベル付け、広告、食品包装、建材の接着において重要な役割を果たしています。 様々な用途に対応するため、多種多様なタイプや素材が存在します。
本記事では、離型フィルムの種類・用途・素材、さらには当社が得意とするエンボスセパレーターの機能性についてご紹介します。
【自己紹介】
合同樹脂工業は、PETやポリイミドなど高剛性フィルムへのエンボス加工を手掛けている会社です。素材の特性とエンボス形状の組み合わせにより、製品や工程の課題解決に貢献します。


離型フィルムは、粘着剤や塗料が他の素材に付着するのを防ぐためのフィルムで、乾燥や外的要因から保護する役割を持ちます。用途に応じて剥がしやすさや耐久性が求められ、自動車の塗装保護から医療用まで、さまざまなシーンで使用されています。
最近では高耐熱性が要求される場面で離型フィルムが必要とされるケースも増えてきており、ポリイミドやフッ素フィルムなど耐熱性に優れた素材を活用することも多くなっています。

離型フィルムは液晶パネルの製造過程で、スクリーンの保護や層の間に挟まれ使用されることがあります。 また、タッチパネルの製造過程でも、保護シートとして使用されることがあります。
離型フィルムは食品の包装用途でも使用されています。製品が包装材料と密着することを防ぎ、取り扱いを容易にします。
また医薬品のパッケージでもやブリスター包装でも使用され、薬品がフィルムに貼りつくのを防ぎます。

カーボンファイバーやガラス繊維などの複合材料を成型する際、成型品を型に貼り付くことなく取り出すために離型フィルムを使用します。また金型と製品がくっつかないようにすることで金型を保護する効果もあります。

ゴム成型時や樹脂成型時に高温で加硫する際、ゴムが工程紙に強くくっつく性質があります。工程紙(キャリアフィルム)に離型フィルムを使うことで、成型後にゴムや樹脂を工程紙から簡単にはがせるようになり、作業効率が向上します。
粘着面を保護し、使用するまでの間に他の物質とくっつかないようにするための紙のことを指します。
セパレーターや剥離フィルムとほぼ同じ意味で使われます。
製品を使う際に剥がすことで、粘着面が露出するので、ラベル、ステッカー、医療用テープなどに幅広く使用されています。

剥離フィルムの一種で、粘着剤や接着剤の表面を保護するために使用されます。
主に、製造過程や輸送中に物質が他の物質とくっつかないようにする役割を果たします。
用途に応じて、紙やプラスチック、シリコンコートされたものなど、様々な素材が使われます。
片面に粘着剤が塗布された紙のことです。 通常、裏紙(セパレーター)と組み合わせて使われ、裏紙を剥がすと粘着剤が露出して、様々な面に貼ることができます。
ラベルやステッカー、封緘テープなどの製品によく使われています。
一般的で多用途に使われています。表面にシリコンコーティングが施されており、粘着剤がくっつきにくいです。
高い耐薬品性と耐熱性を持ちます。シリコン樹脂の粘着剤にもくっつきにくいです。
シリコンフリーの離型フィルムです。シリコンによるライン汚染や製品汚染を避けたい場合に使用されます。製薬や食品、精密機器などの分野で使用されることが多いです。
ワックスコーティングが施されており、シリコンやフッ素よりも安価です。食品包装などに使われます。
エンボスセパレータは、フィルム表面に凹凸(エンボス)形状を施すことで、接地面積を減少させ、剥離性やハンドリング性を高めた高機能フィルムです。
密着やブロッキングの防止、滑り性の調整など、平滑フィルムでは得られない特性を実現します。
エンボス加工を施すと、凹凸があることで対象物との接地面積が減り、通常の平滑フィルムと比べて剥離性が大幅に向上します。
その効果で対象物との剥離性能を向上させることができます。
エンボス加工でフィルム表面に凹凸を付与することで、フィルム表面積の向上が可能になります。深度が大きい柄ほど表面積が向上しやすいです。
当社のエンボス加工は無添加で、素材の特性を最大限に活かした加工です。
例えば、離型能力が高い素材を選定し、剥離性の高いエンボス形状を賦形することで、無添加で高性能なセパレーターを製造できます。
このように、素材本来の能力を引き出すことで、より優れた機能性を実現しています。
またエンボスフィルムは無添加製品のため、ケミカルフリー工法が求められる精密機器や医療機器などの用途にも適しており、幅広い産業で使用されています。

当社ハードエンボス加工は、2軸延伸PETやポリイミドのような高剛性の素材をはじめ、PEEKフィルム、フッ素フィルム、ポリカフィルム、PENフィルム、PBTフィルム、OPP、CPP、アクリルフィルムなどにも豊富な加工実績がございます。
またフィルム製のセパレータ―のため、紙製のセパレーターで発生する懸念がある紙粉や異物の混入といった紙製セパレータの懸念がなく、クリーンルーム対応や精密成型にも適しています。
強靭な剛性やガスバリア性といった優れた特徴を持つポリエステル。当社が最も加工している素材になります。主に樹脂への転写用途や装飾用途、PETの強靭性や耐熱性を活用した多様な工程紙用途などで使用されております。

ポリイミドフィルムは耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性、機械的強度に優れており、通常300°C以上の温度に耐えることができます。当社はポリイミドフィルムにもエンボス可能です。
右の画像はPIフィルムへエンボス加工を施したフィルムとなります。
弊社では100種類の柄でカットサンプルの在庫があり、ご提供が可能です。
また、ロールサンプルのご用意もございますため、お気軽にお問い合わせください。
主な違いは「基材」「耐久性」「清浄性」です。
・離型紙:紙基材+シリコン処理。低コストだが、紙粉・シリコン移行の懸念あり。
・離型フィルム:PETなどの樹脂基材。高耐久・低発塵でクリーン用途に適する。
特に半導体など電子材料・高機能粘着用途では、離型フィルムが選ばれるケースが増えています。
当社ではPETなど高剛性・高耐熱のエンジニアリングプラスチックフィルムにもエンボス加工できるため、工業用途でもご使用いただいております。
エンボスセパレーターとは、フィルム表面に微細な凹凸(エンボス)を付与した離型フィルムです。
この凹凸により、
・接触面積が減少
・剥離力が向上・安定
・気泡・ブロッキングを抑制
といった効果が得られます。
また、相手材との相性によっては、シリコン離型処理をせずにエンボスのみで剥離することができます。シリコンフリー・残渣無し・塗工剥がれや滑落無しのセパレータとして、精密な電子工程でもご使用いただけます。
離型フィルムとは、粘着剤や樹脂、ゴムなどが他の素材に貼り付かないようにするためのフィルムで、製造工程や製品保護など幅広い分野で使用されています。
また、離型紙やセパレーターなど似た機能を持つ素材もありますが、フィルムは紙粉の発生がないなどの利点があります。
さらに、表面に凹凸を持たせた「エンボスセパレーター」は、剥離性の向上やブロッキング防止、作業性改善など機能性付与が可能です。
当社のエンボス加工は、PETやポリイミドをはじめとする高剛性フィルムへのエンボス加工を得意としており、用途に応じた多様な課題解決をご提案しています。
今回のブログ内容はいかがでしたでしょうか。
製品の信頼性を高めたい、工程を効率化したい、特殊な素材に適した離型材を探している──そんな課題をお持ちの方は、ぜひ一度、合同樹脂工業の技術をご検討ください。素材の特性とエンボスパターンの組み合わせによって、貴社の製品・工程に最適なカスタマイズをご提案いたします。
本記事が皆さまの製品開発や工程改善のヒントとなれば幸いです。
その他のブログについてもぜひご覧ください。→ブログ一覧
本記事は、半世紀以上にわたりエンボス加工専業で取り組んできた合同樹脂工業の技術知見をもとに解説しています。
半世紀以上の経験から、ご要望に応じた素材や柄、使用方法をご提案いたします。
サンプルのご依頼も可能ですので、是非お気軽にご相談ください。
監修者:合同樹脂工業株式会社 代表取締役 長木 翔吾

一橋大学商学部卒。経営コンサルティング会社にて製造業を中心とした経営支援業務に従事した後、合同樹脂工業株式会社に入社。
プラスチックフィルムへのエンボス加工を主力とする同社にて、製造現場・品質管理・技術情報の統括を担う。
半世紀にわたり同社が蓄積してきたハードエンボス加工の現場知見とフィルム加工分野の技術動向をもとに、実際の製造現場に基づく信頼性の高い技術情報の整理・監修を行っている。
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