公開日:2024/11/25
最終更新日:2026/7/15
エンボス加工とは?仕組み・種類・メリット・用途を専門メーカーが解説

エンボス加工とは、紙、プラスチックフィルム、金属、布、革など、さまざまな素材の表面に凹凸を形成する加工です。
フィルムへの凹凸加工の代表的な方法の一つがエンボス加工です。フィルムへのエンボス加工では、主に熱と圧力によって、表面に微細な凹凸から立体的な形状まで形成します。
立体感や手触りを与える意匠目的だけでなく、凹凸の形状を利用して、滑り性、剥離性、密着防止、光拡散、マット化などの機能を付与する目的でも活用されています。
一口にエンボス加工といっても、紙の一部分を浮き上がらせるプレス方式、フィルムへ連続的に凹凸を形成するロールtoロール方式、特殊なインクを盛り上げる方法など、加工方式はさまざまです。
本記事では、エンボス加工の意味、仕組み、種類、メリット・デメリット、デボス加工などとの違いを解説したうえで、プラスチックフィルムへのエンボス加工について詳しく紹介します。
エンボス加工の仕組み・種類・用途については、以下の動画でも解説しています。
エンボス加工とは、素材の表面に規則的または不規則な凹凸形状を形成する加工技術です。
英語の「emboss」には、「浮き彫りにする」「模様を浮き上がらせる」という意味があります。
一般的には、紙やカードの文字・ロゴを浮き上がらせる加工を指すことが多いですが、工業分野では、フィルム、樹脂シート、金属などの表面構造を設計する加工としても活用されています。
エンボス加工による凹凸は、見た目や手触りを変えるだけではありません。凹凸の形、大きさ、深さなどを調整することで、相手材との接触状態や、光の反射・透過状態を変化させられます。
そのため、意匠性の付与だけでなく、剥離性、密着防止、滑り性、光拡散、マット化、空間形成など、さまざまな機能を検討できます。
エンボス柄は、形状や深さによって得られる機能が変わります。まずはカットサンプルで、質感や表面機能の違いを比較いただけます。
素材・製品 |
形成する凹凸・表現の例 |
主な目的 |
|---|---|---|
名刺・カード・パッケージ |
文字、ロゴ、商品名などを部分的に浮き上がらせる |
高級感、立体感、視認性 |
壁材・内装材 |
木目、石目、皮目などの凹凸を表面全体に形成する |
質感、触感、意匠性 |
包装フィルム |
梨地や細かな凹凸を表面に連続して形成する |
密着防止、開封性、外観調整 |
プラスチックフィルム |
マット、格子、ダイヤなどの連続柄を形成する |
剥離性、滑り性、光拡散、形状転写 |
金属・樹脂製品 |
滑り止め形状や装飾模様を表面に形成する |
グリップ性、意匠性 |
このように、エンボス加工は、文字やロゴを部分的に浮き上がらせる用途から、素材表面全体に連続的な凹凸を形成する用途まで、幅広く利用されています。
次に、これらの凹凸がどのような仕組みで形成されるのかを解説します。
エンボス加工の基本的な仕組みは、凹凸を施した版やロールを素材に押し当て、その形状を素材表面へ転写することです。
素材や加工方式によって、圧力のみで形成する場合と、熱と圧力を組み合わせて形成する場合があります。また、特殊なインクや樹脂を表面に積層し、凸部を形成する方法もあります。
形成された凹凸によって、表面の見え方や触感、相手材との接触状態などが変化し、意匠性、離型性、滑り性、光拡散性、クッション性などの機能を検討できます。

エンボス加工は、凹凸を形成する方式によって、主に次のように分けられます。
柄を付けたエンボスロールと相手ロールの間に、フィルムやシートを通して凹凸を形成する方式です。
連続加工が可能なため、長尺のプラスチックフィルム、不織布、金属箔、シート材料などに適しています。
合同樹脂工業では、このロールtoロール方式により、プラスチックフィルムやシートへ凹凸を形成するエンボス加工を行っています。

プレート状の凹版と凸版を使用し、素材を挟んでプレスする方式です。
名刺、カード、パッケージ、書籍の表紙など、特定の位置に文字やロゴを浮き上がらせる用途で多く使用されています。
部分的で精細なデザインを表現しやすい点が特徴です。
UV硬化型インクなどを厚く盛り、表面に立体感を与える方法です。
素材自体を変形させる一般的なエンボス加工とは原理が異なりますが、印刷分野では「UVエンボス」「疑似エンボス」などと呼ばれることがあります。
裏面を変形させず、部分的な光沢や立体感を表現できる点が特徴です。

フィルムへのエンボス加工では、次のような柄が使用されます。
柄の種類 |
主な検討用途 |
|---|---|
マット柄 |
艶消し、光拡散、映り込み抑制、粗面化、意匠性、樹脂転写、密着防止 |
梨地柄 |
すりガラス調、粗面化、意匠性、密着防止、樹脂転写 |
ダイヤ柄 |
接触面積の調整、離型性、滑り性 |
格子・絹目柄 |
離型性、密着防止、滑り性 |
ストライプ・ヘアライン |
意匠性、流量調整 |
木目・皮目 |
樹脂転写、加飾、触感 |
デザイン柄 |
特定の模様装飾、触感 |
同じ分類の柄でも、凹凸の大きさ、深さ、ピッチ、形状によって、外観や機能は異なります。
エンボス加工と混同されやすい加工として、シボ加工、デボス加工、印刷、コーティング、盛り上げ印刷などがあります。いずれも素材表面の見た目や性質を変える方法ですが、凹凸の形成方法や、素材自体を変形させるか、表面に新たな層を形成するかといった点が異なります。
加工・表現 |
仕組み |
主な特徴 |
|---|---|---|
エンボス加工 |
版やロールを用いて、素材自体に凹凸を形成する |
立体感や触感に加え、凹凸形状を利用した表面機能を付与できる |
シボ加工 |
金型やロールなどに形成した細かな凹凸模様を、成形品やフィルムなどへ転写する |
梨地、皮革調、木目などの質感や意匠を表現する。エンボス加工と意味が重なる場合もある |
デボス加工 |
素材表面を押し込み、文字や模様を凹ませる |
主に紙、カード、パッケージなどで使われる呼称 |
印刷 |
素材表面にインクを付着させる |
色、文字、写真、細かな絵柄などを表現できる |
コーティング |
基材表面に樹脂や薬剤などの層を形成する |
塗工層の性質によって表面特性を調整する |
盛り上げ印刷 |
インクや樹脂を厚く積層し、表面に凸部を形成する |
素材自体を大きく変形させず、部分的に多少の立体感を付与する |
シボ加工とは、素材表面に梨地、皮革調、木目などの凹凸模様を付け、質感や意匠性を与える加工・仕上げを指します。
射出成形などの分野では、金型表面にエッチングやブラスト、レーザーなどで凹凸を形成し、成形時にその模様を樹脂製品へ転写する方法をシボ加工と呼ぶのが一般的です。
一方、フィルムやシートの分野では、シボ柄を施したロールを用い、エンボス加工によってフィルム表面へ凹凸を形成する場合があります。
そのため、一般的には「エンボス加工」が凹凸を形成する加工方法を表すことが多いのに対し、「シボ」は梨地や皮革調などの凹凸模様や質感を表すことが多い点が、両者の違いです。ただし、業界や対象となる素材によって用語の使われ方は異なり、シボ加工とエンボス加工が近い意味で使われる場合もあります。
また、エンボスフィルムを成形時の転写フィルムとして使用し、フィルム表面の凹凸を成形品へ転写する方法もあります。金型自体へシボ加工を施すのではなく、エンボスフィルムを金型内に配置することで、成形品にシボ状の意匠や表面形状を付与できる可能性があります。
この方法は、金型を直接加工せずに複数の柄を評価したい場合や、試作段階で表面意匠を検討したい場合などに、選択肢となることがあります。ただし、転写の可否や再現性は、成形方法、樹脂、温度、圧力、金型形状、使用するフィルムなどによって異なります。
合同樹脂工業では、金型自体へのシボ加工は行っていませんが、プラスチックフィルムへの梨地、マット、皮目などのシボ状の凹凸加工や、成形品への表面形状の転写を目的としたエンボスフィルムについてご相談いただけます。
紙加工では一般的に、表側へ文字や模様を浮き上がらせる加工をエンボス、表側を押し込んで凹ませる加工をデボスと呼びます。
一方、単層のプラスチックフィルムへ凹凸を形成する場合は、一方の面が凸になれば、反対面には対応する凹形状が現れるのが一般的です。
そのため、フィルムへのエンボス加工では、エンボスとデボスを別の加工として選ぶというよりも、どちらの面を使用面とするか、表裏でどのような形状が必要かを確認することが重要です。
合同樹脂工業では、用途や相手材に応じて、凸側・凹側のどちらを使用するかも含めて加工方法をご提案しています。
印刷はインクで色や模様を表現するのに対し、エンボス加工は素材自体に物理的な凹凸を形成します。
印刷は細かな絵柄や色の表現に適し、エンボス加工は触感、大きな凹凸・立体感や陰影、光の反射、接触状態の変化を利用した機能付与にも適しています。
両者を組み合わせ、色と立体感を両立させることも可能です。
コーティングは、基材表面に樹脂、シリコーン、薬剤などの層を形成し、その塗工層の性質によって表面特性を調整する方法です。
一方、合同樹脂工業のエンボス加工は、新たな塗工層を設けず、主に熱と圧力によって基材自体に凹凸を形成します。
そのため、素材構成を増やさずに、離型性、滑り性、密着防止、光拡散などの機能を検討できます。また、塗工剤の移行、脱落、塗工層の剥がれなどを避けたい用途でも、選択肢となります。
ただし、必要な性能によっては、コーティングが適している場合や、コーティングとエンボス加工を組み合わせる場合もあります。目的や使用条件に応じて加工方法を選ぶことが重要です。
エンボス加工で得られる主なメリットや、他の加工方法との違いについては、以下の動画で解説しています。
エンボス加工のメリットは、凹凸の形状や大きさを利用して、意匠性と機能性の両方を設計できる点です。
凹凸・加工による変化 |
検討できる効果 |
主な用途 |
|---|---|---|
素材表面に微細な凹凸から立体的な形状まで形成する |
意匠性、立体感、触感、形状転写 |
建材、加飾、成形品 |
相手材との実接触面積を変える |
離型性・剥離性、密着防止 |
離型フィルム、工程フィルム |
表面の摩擦状態を変える |
滑り性、搬送性、グリップ性 |
搬送、工程フィルム |
光の反射・透過方向を変える |
光拡散、マット化、映り込み抑制 |
照明、窓材、表示・装飾部材 |
凹凸内部に空間を形成する |
スペーサー、クッション、流量調整 |
断熱、緩衝、工程用途 |
相手材との接触面積や表面の反射状態を変える |
指紋・汚れの付着抑制、傷や汚れの視認性低減 |
内装材、加飾材 |
基材自体を変形させ、凹凸を形成する |
新たな塗工層を追加せずに表面機能を検討できる |
離型、密着防止、光学・工程用途 |
エンボス加工による凹凸が光を反射させ、製品の見た目に高級感や立体感を与えます。マット調・艶消し・レザー調・石調など、用途に応じて質感を自在に設計できるため、ブランドイメージを大きく左右する要素になります。デザイン印刷だけでは出せない質感演出が可能です。
例えば、ロゴやデザインをエンボス加工で付与することで、ブランドの認知度を高めることができます。高級ブランドや特別な製品によく見られる技術です。

エンボス加工は大きな凹凸を形成することも可能なため、単なるデザインだけでなく、触感も付与できます。ザラザラとした触感やマット感のある触感など、「触れるデザイン」として人の感覚に訴えかける表現が可能です。
右の写真はエンボスフィルムで樹脂表面へ本物の石のような触り心地を転写したサンプルとなります。エンボス形状の転写により、フラットな素材では難しい触り心地を実現できます。

フィルム表面に凹凸を形成すると、平らな相手材と接する部分を限定し、実際の接触面積を減らせる場合があります。
この性質を利用し、ゴム、ゲル、粘着性のある樹脂などとの過密着を防ぎ、フィルムを剥がしやすくする目的で使用されます。
コーティングによる離型処理とは異なり、エンボス加工では、フィルム自体の物理形状を利用して剥離性を調整します。
そのため、シリコーンなどの移行や残留を避けたい工程で検討されることがあります。
ただし、剥離性はエンボス形状だけでなく、相手材の柔らかさ、粘着性、圧力、温度、接触時間などによっても変わります。
実際の相手材を使用した評価が重要です。
凹凸によって接触状態を変えることで、フィルムを滑りやすくしたり、フィルム同士の密着を防いだりできる場合があります。
一方、柄の形状や相手材によっては、摩擦を高め、グリップ性や滑り止め性を持たせることも可能です。
柄の方向、ピッチ、相手材、荷重、使用方向などによって結果が異なるため、目的に応じた柄の選択と評価が必要です。
平滑なフィルムでは、光が一定の方向へ反射・透過しやすくなります。
表面に細かな凹凸を形成すると、光が複数の方向へ広がり、光源や反射物の見え方を変化させられる場合があります。
具体的には、次のような用途があります。
・LEDなどの点状光源を目立ちにくくする
・光のムラを和らげる
・表面の光沢や映り込みを抑える
・すりガラス調、マット調の外観を付与する
・背景を見えにくくしながら光を取り込む
得られる効果は、柄の形状、ピッチ、表面粗さ、フィルムの透明性、光源との距離などによって変化します。
大きな凹凸を形成すると、フィルムと相手材の間や、フィルム同士の間に空間を設けられます。
この空間を利用し、スペーサー、合紙、緩衝材、通気路、断熱層などの機能を検討できます。
平滑な表面では、指や相手材が面全体で接触しやすいため、指紋や汚れが付着しやすくなる場合があります。
表面に凹凸を形成すると、指や相手材との接触面積が小さくなり、凹凸形状や使用条件によっては、指紋や汚れなどの付着を抑えられる場合があります。
また、細かな凹凸によって表面の光沢や反射の見え方が変わることで、付着した指紋や汚れ、微細な傷を目立ちにくくできる場合もあります。
合同樹脂工業のエンボス加工は、基材へ新たなコーティング層を追加せず、熱と圧力によって基材自体を変形させる加工です。
そのため、塗工層の剥がれ、滑落、ブリードアウト、相手材への移行などを避けたい用途で検討できます。
また、基材の素材構成を増やさずに加工できるため、モノマテリアル設計との両立を検討しやすい点も特徴です。
なお、実際のリサイクル可否は、基材、印刷、蒸着、接着層、回収方法などを含む製品全体の構成によって判断する必要があります。
素材や用途によって、適した柄・深さ・加工条件は異なります。既存版での評価や少量試作から検討できる場合がありますので、現在の課題をもとにご相談ください。
エンボス加工にはさまざまなメリットがある一方で、用途や条件によっては注意すべき点もあります。
ここでは、エンボス加工を検討する際に知っておきたい主なデメリット・注意点と、その対策について解説します。
エンボス加工では、付与したい形状に対応する金型やエンボスロールが必要です。
オリジナルのデザインや専用柄を新たに作成する場合は、版の設計・製作費用と製作期間が発生します。
初期検討では、加工会社が保有する既存柄を利用して評価することで、専用版を作成する前に、凹凸の効果や方向性を確認できます。
合同樹脂工業では約100種類の既存柄を保有しており、マット、梨地、ダイヤ、格子、ストライプ、木目、皮目などから候補を選択できます。
同じ材質名のフィルムであっても、メーカー、製品、グレード、厚み、表面処理の有無、熱履歴などによって加工性が異なります。
特に、耐熱性や剛性の高いフィルムへのエンボス加工は一般に難しいとされており、適切な条件を設定する必要があります。
一方で合同樹脂工業では、2軸延伸PET、PEN、ポリイミド、ポリカーボネートなどの高剛性フィルムにも凹凸を形成できます。
表面粗さ、凹凸の深さ、ヘイズ、光沢度などの数値は、柄を比較するうえで有効な指標です。
ただし、数値が近いフィルムでも、凹凸の形状や分布が異なれば、実際の剥離性、滑り性、見え方、触感は変わります。
最終的には、実際に使用する基材、相手材、温度、圧力、光源などを用いて評価することが重要です。
エンボス加工は、フィルムやシート表面に加熱・加圧し、凹凸パターンを転写する場合も用いられます。
形成された凹凸は装飾性だけでなく、滑り性や剥離性、光拡散性、クッション性など、多彩な機能性を付加します。
こうして加工されたフィルムは「エンボスフィルム」と呼ばれ、幅広い分野で活用されています。

エンボス加工は、柄パターンを施した金属製のエンボスロールを使用して行います。素材を加熱しながらエンボスロールで加圧することで、表面に凹凸模様を転写します。
エンボスロールにはクロムメッキなどの耐摩耗性処理が施され、長期間安定した加工が可能です。当社では、梨地・マット・ダイヤ・格子・皮目・木目など100種類以上の柄に対応可能で、深さの調整もミクロン単位で行えます。用途や素材に応じた加工設計を行っています。

日常生活で最も目にすることが多い素材かもしれません。身近なところではスーパーのレジ袋にエンボスが施されており、開封補助効果や湿布セパレーターの剥離力向上目的でエンボス加工が活用されています。
ポリプロピレン(PP)フィルムは軽量で耐薬品性に優れ、コストパフォーマンスが高い素材です。エンボスを施すことでラベルや包装工程で使用されております。
また、艶消し・マット調など意匠性と機能性を両立できる点が魅力です。

強靭な剛性やガスバリア性といった優れた特徴を持つポリエステル。透明性と強度のバランスが良く、当社でも最も加工実績の多い素材です。
工程紙・離型フィルム・装飾転写フィルムなど、多様な産業分野で利用されています。
また、表面の凹凸パターンを利用して滑り性や光拡散性をコントロールする用途でも活躍しています。
耐熱性にも優れているため、加熱工程を伴う製造プロセスにも対応可能です。

ポリイミドフィルムは耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性、機械的強度に優れたフィルムです。当社はポリイミドフィルムにもエンボス加工が可能です。
右の画像はPIフィルムへエンボス加工を施したフィルムとなります。


エンボスフィルムは、プラスチックフィルムの表面に凹凸(パターン)を付与することで、機能性・意匠性の両立を図った高付加価値材料です。さまざまな業界で使用されています。
エンボスフィルムはウィンドウフィルム用途でも使用されており、エンボスによる凹凸が自然光を柔らかく拡散させ、室内の眩しさを軽減。空間全体をやさしい印象にする効果やすりガラス調にすることで可視光の透過率をコントロールすることで、外からの視線を遮断しながら採光を確保することが可能です。

樹脂硬化時にエンボスフィルムを合わせることで、フィルムの形状を樹脂に転写することができます。
住宅用カーポートの表面にエンボス形状を転写することで、樹脂をすりガラス調にすることが可能です。その効果により表面に遮光性やデザイン性を付与します。
また、お風呂床のデザインを賦形する転写用工程紙フィルムとしてエンボスフィルムが使用された実績もあります。
エンボスフィルムを用いた樹脂転写については以下の動画で紹介しています。よろしければご覧ください。

エンボス加工でフィルムの表面に凹凸形状をつけることで、フラットよりさらに離型性能を高めたセパレーターを作成できます。
ゴムやゲルなどの過密着しやすい粘性製品への密着防止、剥離性の高い保護フィルムなどの用途でお客様の抱える離型課題の解決に貢献しています。
エンボス加工はシリコンフリーかつ残渣やアウトブリードの発生しないセパレータとしてご使用いただけます。

エンボス加工の用途・使用事例については、以下の動画やリンクで詳しく解説しています。
エンボス加工とは、素材表面に金型やロールを使って凹凸を形成する加工です。
立体感や触感を与えるほか、滑り性、剥離性、光拡散、密着防止などの機能を検討できます。
フィルムへの凹凸加工とは、フィルム表面に物理的な凹凸や模様を形成する加工です。
代表的な方法の一つがエンボス加工で、フィルムに主に熱と圧力を加え、基材自体を変形させて凹凸を形成します。
形成する凹凸の形状や大きさによって、意匠性や触感の付与だけでなく、離型性、滑り性、密着防止、光拡散、マット化、形状転写などの機能を検討できます。
一般的に、表側へ模様や文字を浮き上がらせる加工をエンボス、表側を押し込んで凹ませる加工をデボスと呼びます。
単層フィルムへの加工では、一方の面が凸になると反対面が凹になるため、どちらの面を使用するかが重要です。
エンボス加工は、基材自体に物理的な凹凸を形成する方法です。一方、コーティングは、基材表面に樹脂、シリコーン、薬剤などの層を形成し、その塗工層の性質によって表面特性を調整します。
合同樹脂工業のエンボス加工は、新たな塗工層を設けず、主に熱と圧力によって基材自体に凹凸を形成します。そのため、素材構成を増やさずに、離型性、滑り性、密着防止、光拡散などを検討できます。また、塗工剤の移行や塗工層の剥がれなどを避けたい用途でも選択肢となります。
ただし、必要な性能によってはコーティングが適している場合や、両者を組み合わせる場合もあります。
PET、PEN、PC、PI、PBT、OPP、CPP、PEEK、フッ素系、アクリルなどへの加工実績があります。
印刷、蒸着、コーティング、離型処理が施されたフィルムや、複層フィルムにも加工できる場合があります。
ただし、個別の製品構成やグレードによって加工性が異なるため、事前確認または試作が必要です。
合同樹脂工業では、2軸延伸PETの場合は12~250μm、複層基材などでは最大4mmまでの加工実績があります。
ただし、対応できる厚みは、素材、柄、フィルム幅、必要な凹凸形状などによって異なります。
包装材、工程用フィルム、離型フィルム、建材、保護フィルムなど、意匠性と機能性が求められる幅広い分野で使用されています。
合同樹脂工業が保有する約100種類の既存柄を使用する場合、新たな専用柄を製作する必要はありません。
オリジナルのロゴ、模様、専用形状を作成する場合は、新版または専用エンボスロールの製作費用が発生します。費用はパターン形状やサイズによって異なります。
まず既存柄で試作・評価を実施し、機能や方向性を確認したうえで、専用柄を作成する方法もあります。
カットサンプル、枚葉試作、ロール基材による連続試作に対応しています。
複数の柄や加工条件を比較し、候補を絞り込むことも可能です。
ご相談いただけます。
使用する基材、相手材、現在の課題、必要な機能などをもとに、候補となる柄や試作方法をご提案します。
エンボス加工とは、紙、プラスチックフィルム、金属などの素材表面に凹凸を形成する加工です。
立体感や触感を付与する意匠加工として使用されるほか、凹凸によって光、摩擦、接触状態、空間を制御し、次のような機能を検討できます。
・意匠性、立体感、触感の付与
・光拡散、マット化、映り込み抑制
・剥離性、離型性、密着防止
・滑り性の調整
・スペーサー、空間層、クッション性の付与
・樹脂への表面形状の転写
ただし、得られる効果は、柄の形状だけで決まるものではありません。
柄ピッチ、基材、相手材、温度、圧力などを含めて評価する必要があります。
合同樹脂工業では、プラスチックフィルムへのロールtoロールエンボス加工に取り組んでいます。
約100種類の既存柄から候補を選択でき、カットサンプル、枚葉試作、ロール試作、量産加工まで対応しています。
「この素材にエンボス加工できるか確認したい」「複数の柄を比較したい」「剥離性や光拡散性を調整したい」といった場合は、基材や柄が完全に決まっていない段階でもご相談ください。
半世紀にわたりフィルムへのエンボス加工専業で取り組んできた技術知見から、研究者・開発者・設計者の皆様に役立つ情報を発信しています。
その他のブログも是非ご覧ください。
監修者:合同樹脂工業株式会社 代表取締役 長木 翔吾

一橋大学商学部卒。経営コンサルティング会社にて製造業を中心とした経営支援業務に従事した後、合同樹脂工業株式会社に入社。
プラスチックフィルムへのエンボス加工を主力とする同社にて、製造現場・品質管理・技術情報の統括を担う。
半世紀にわたり同社が蓄積してきたハードエンボス加工の現場知見とフィルム加工分野の技術動向をもとに、実際の製造現場に基づく信頼性の高い技術情報の整理・監修を行っている。
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