Reエンボス(再生エンボス)
近年、電子部品・電池・加飾成形など、さまざまな分野で使用される工程紙やセパレーターが、
使用後に大量に廃棄されることが深刻な環境問題となっています。
これらのフィルムは、耐熱性・平滑性・離型性などの高度な機能を備えている一方で、
一度使用すると再利用が難しいとされ、十分なリユースやリサイクルの仕組みが確立されていません。
その結果、まだ機能を保持しているにもかかわらず、年間数千トン規模で焼却・廃棄されているのが現状です。
こうした課題に対し、当社が開発したのが再生型エンボス加工技術「Reエンボス」です。
みなさまのご使用されているフィルムで、このようなお困りごとはございませんか?
◆「巻き芯のテープ跡が多く、使用できない」
◆「シワやたるみが発生して、基材として使えない」
◆「運送中の打痕や傷により、原反を廃棄せざるを得ない」
このような外観不良や廃棄ロスにお悩みの企業様へ。
当社の「Reエンボス」加工は、これらの課題を再生(リメイク)によって根本から解決することが可能です。
Reエンボスは、外観不良がある原反や使用済みの工程紙やセパレーター原反を
高温・高圧処理によって再形成・再生する独自の加工技術です。
表面に生じたシワ・打痕・テープ跡・擦れ傷などの外観不良を改善し、
機能性を備えた再生エンボスフィルムとして再利用を可能にします。
この再生プロセスにより、
「一度使ったら廃棄するしかなかったフィルム」を「再び使える資源」へと転換。
廃棄量の削減、CO₂排出や焼却コストの低減、資源循環の促進に貢献します。
Reエンボスは、単なる修復ではなく、
フィルム表面を再設計し、エンボスパターンを再付与することで新たな価値を創出する技術です。
このプロセスにより、シワや打痕などの欠点を改善しながら、
機能性と意匠性を兼ね備えた新たなエンボスフィルムへと生まれ変わらせます。
◆ メーカーに求められる環境対応
世界的に「脱炭素」や「サーキュラーエコノミー(循環経済)」への取り組みが加速する中、
メーカーには使用済み資材の再利用・再資源化への対応が強く求められています。
Reエンボスは、既存の製造ラインを大きく変更することなく、
廃棄原反を再生資材として再投入できる実践的な環境対応技術です。
また、B級品や在庫ロールなどの社内ロス品にも応用でき、
「環境対応 × コスト削減 × 品質維持」を同時に実現します。
通常であれば廃棄対象となるようなB級原反や、使用後のロール原反も、Reエンボス加工によって新たな機能性フィルムとして再生できます。
これにより、製造工程で発生する廃棄ロスを削減し、環境負荷低減・コスト削減の両立を実現します。
廃棄ロスを減らし、再利用を促進することで、環境負荷低減・コスト削減・資源循環の3つを同時に実現。
「捨てる原反を活かす」Reエンボスは、フィルム業界における新しいサステナブルソリューションです。
Reエンボスの大きな特徴は、対応できる素材の幅広さにあります。
当社では、一般的なPETフィルムをはじめ、ポリアミド(PA)やポリカーボネート(PC)などの高機能フィルム、さらには蒸着・コーティング層付きフィルムや複層構造フィルムまで、さまざまな基材に対してエンボス加工を行うことが可能です。
また、硬質系素材に対しても微細な凹凸転写が可能なため、
「一般的な加工設備では難しい素材」もReエンボスによってリメイク・再利用が可能となります。
上記の写真は、シワや傷、打痕などの不良が発生したフィルムをReエンボス加工したビフォーアフターの比較です。
加工前は外観不良により使用が困難な状態でしたが、高温・高圧による再形成処理により、
これらの欠点が大幅に改善しエンボスが成形されていることがお分かりいただけると思います。
エンボス品につきましては、A4カットサンプルをご用意しております。
ご希望の際は下記よりお問い合わせください。
エンボス面に微細な凹凸パターンを持たせ、加飾転写時の密着性と離型性を両立。
再生フィルムにマット調・梨地・格子などのパターンを付与し、高品位な意匠材として再利用。
傷隠し・防眩・指紋防止などの機能を兼ね備えた高付加価値フィルムとして利用。
◆離型・剥離用フィルム
◆保護・緩衝材・スペーサー用途
01.外観不良を再生し新製品へ生まれ変わらせる技術
02.廃棄原反を再利用可能にする再生工法
03.多様な素材に対応する高い加工適応性
04.環境と品質を両立する次世代エンボス技術
Reエンボスは、環境問題の解決だけでなく、
“廃棄品を新たな素材価値へ変える”というアップサイクル発想に基づいた技術です。
製造現場で発生するロスを「再生」によって新しい製品価値へ変換する。
それが、私たちが提案する循環型ものづくりの新しい形です。
Reエンボス(再生エンボス)のお問い合わせについてはこちらよりどうぞ。