公開日:2025/7/28
最終更新日:2025/7/28
【展示会レポート】機能性フィルム展2025にご来場いただきありがとうございました!
平素より格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。
2025年7月24日(木)~25日(金)に産業創造館にて開催されました
「機能性フィルム展2025」では、ご多用の中、
弊社ブースへお立ち寄りいただき誠にありがとうございました。
会場では直接ご挨拶の機会をいただき、
弊社製品・技術にご関心をお寄せいただけましたこと、
社員一同心より御礼申し上げます。
当日は限られたお時間の中でのご案内となり、
十分なご説明が行き届かなかった点もあったかと存じます。
今回のブログでは
会場にてご紹介いたしました「エンボス加工フィルム」につきまして、
技術や性能を写真付きでご紹介いたします。ぜひご参照ください。
今回の展示会では、以下のテーマにフォーカスしたご紹介を行いました。
・加工可能な素材
・剥離・離型性を高めるエンボス加工(セパレーター用途)
・樹脂転写用エンボスフィルム
ご来場いただいた皆様には、エンボス加工による立体的な触感や、微細パターンによる表面機能の違いを実際に“見て・触れて”体験していただきました。
弊社では、高剛性・耐熱性に優れたフィルム素材へのエンボス加工を得意としております。特に、以下のような素材で加工実績がございます。
・PETフィルム(二軸延伸PETなど)
・PENフィルム
・ポリカーボネートフィルム(PC)
・フッ素フィルム(ETFE、PTFE、PVDF)
これらの素材は、電子部品や工業用途など、高温環境下でも形状を保持する必要がある用途に多く採用されています。
エンボス加工においても、形状のシャープさや安定した凹凸再現が求められるため、これら素材の特性を活かしながら、高精度で安定したエンボスパターンの付与を実現しております。
当社では、蒸着処理が施されたフィルムに対してもエンボス加工が可能です。
蒸着フィルムの金属光沢とエンボスによる立体感を組み合わせることで、高級感や視覚的インパクトのある加飾フィルムを実現します。
例えば、以下のような用途にご活用いただいております。
・高級パッケージ向け装飾フィルム
・ラベルやステッカーなどの差別化加飾素材
蒸着層へのダメージを抑えつつ、美しい凹凸形状を精密に再現するための加工ノウハウも蓄積しており、デザイン性と加工安定性を両立した製品をご提案可能です。
当社では、表面にハードコート層が施されたフィルムに対してもエンボス加工が可能です。 当社ではその特性を活かしながら、優れた耐傷性や消去性を保持したまま凹凸形状を形成することができます。
これにより、
・擦れや傷に強い意匠性フィルム
・表面に選択的なマット感や反射制御を付与した製品
のような機能性と加飾性を両立した製品設計が可能になります。
当社のエンボス加工では、250μmといった極厚のフィルムに対しても対応可能です。
通常、厚みのあるフィルムは加熱・加圧時の成形性や寸法安定性の管理が難しく、加工には高度な技術が求められます。当社では、素材特性や形状に応じた最適な加工条件を設定することで、厚みのあるフィルムでも高精度な凹凸パターンを安定して再現することが可能です。
エンボスセパレーターとは、フィルム表面に凹凸(エンボス)加工を施すことで、剥離性や離型性を高めたフィルムのことを指します。通常のフラットなフィルムと比較して、表面に凹凸があることで接触面積が減少し、以下のような効果が得られます。
・貼り付き防止・離型性の向上
→樹脂やゴムなどと粘着剤との密着を抑制し、はがしやすくなります。
・エア抜け性の向上
→凹凸によって空気の逃げ道ができ、巻取り時やラミネート時の気泡混入を防止します。
加工・搬送性の向上
→表面に滑り性が生まれることで、シートの重なりや静電気によるブロッキングを防ぎます。
当社では、用途に応じたエンボスパターン(マット・格子・布目など)の選定や、基材フィルムとの組み合わせにより、剥離紙・保護フィルム・シート搬送材などさまざまな用途に対応可能です。
エンボス加工でフィルム表面に凹凸を付与することで、フィルム表面積の向上が可能になります。
エンボス深度が大きい柄ほど表面積が向上しやすいです。
エンボス加工を施すと、凹凸があることで対象物との接地面積が減り、通常の平滑フィルムと比べて剥離性が大幅に向上します。
その効果で対象物との剥離性能を向上させることができます。
当社のエンボス加工は無添加で、素材の特性を最大限に活かした加工法です。
例えば、離型能力が高い素材を選定し、剥離性の高いエンボス形状を賦形することで、無添加で高性能なセパレーターを製造できます。
このように、素材本来の能力を引き出すことで、より優れた機能性を実現しています。
またエンボスフィルムは無添加製品のため、ケミカルフリー工法が求められる精密機器や医療機器などの用途にも適しており、幅広い産業で使用されています。
樹脂転写用エンボスフィルムとは、フィルム表面に施されたエンボス形状(凹凸パターン)を、熱や圧力によって樹脂製品へ転写するために使用される機能性フィルムです。
このフィルムを用いることで、以下のような機能や意匠性を樹脂製品に付与することが可能です。
・マット調や光沢制御などの加飾性の付与
・滑り性や反射防止などの表面機能の形成
・製品表面の質感(触り心地:触感)デザインの再現
用途としては、電子部品や住宅建材などの表面機能向上やデザイン性の付与に広く使用されています。
当社では、PETなどの高剛性フィルムを用い、精密な金型で微細パターンを高い再現性で転写することが可能です。パターンや条件のカスタマイズも柔軟に対応いたします。
樹脂転写用エンボスフィルムとは、フィルム表面に施されたエンボス形状(凹凸パターン)を、熱や圧力によって樹脂製品へ転写するために使用される機能性フィルムです。
このフィルムを用いることで、以下のような機能や意匠性を樹脂製品に付与できます。
・マット調や光沢制御などの加飾性の付与
・滑り性や反射防止などの表面機能の形成
・製品表面の質感(触り心地:触感)デザインの再現
電子部品や住宅建材などの表面機能向上やデザイン性の付与など、幅広い用途で使用されています。
当社では、PETなどの高剛性フィルムを用い、精密な金型で微細パターンを高い再現性で転写することができます。
パターンや条件のカスタマイズも柔軟に対応いたします。
右の写真は、エンボスフィルムを用いて樹脂表面に石のような質感を再現した転写製品です。
エンボスフィルムによって微細な凹凸を樹脂に転写することで、単なる平滑な表面では得られない、リアルな石材のような触感と表情を実現しています。
表面をあえて粗く仕上げることで、視覚的な印象だけでなく、手に触れたときの質感までも表現することが可能です。
弊社では100種類の柄でカットサンプルの在庫があり、ご提供可能です。
また、ロールサンプルのご用意もございますため、お気軽にお問い合わせください。
本ブログでは、当社が展示会でご紹介したエンボス加工の事例と対応素材についてご紹介しました。
・PETやPENなどの高剛性素材への加工実績
・蒸着フィルムやハードコート層、極厚フィルムへの対応
・剥離・離型性向上を目的としたセパレーター用途
・UV・EB樹脂転写用の加飾フィルム
・石のような触感再現など、リアルな質感表現への応用
これらの技術は、機能性の付与だけでなく、意匠性・触感デザインの向上にもつながり、建材・パッケージ・電子部材・インテリア分野など多様な用途に展開可能です。
ハードエンボス加工で実現できることを、より詳しく知りたい方はぜひお気軽にご相談ください。用途や素材に応じて最適なご提案をさせていただきます。
今回のブログ内容はいかがでしたでしょうか。
エンボス加工は、素材や用途に応じて多彩な機能と意匠性を付与できる技術です。
当社では、加工の難しい素材や微細なパターンにも対応しており、お客様のご要望に合わせたカスタマイズも可能です。
「こんな用途に使えるだろうか?」「この素材でも加工できる?」といったご相談も歓迎しております。ぜひお気軽にお問い合わせください。
その他のブログでさまざまな事例を紹介しております。→ブログ一覧
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